【共働き子育て世代向け】1日10分から始める!無理なく続けられる家族防災計画
共働きで幼いお子さんを育てる皆さまは、日々の仕事や家事、育児に追われ、「防災対策の必要性は感じているものの、どこから手をつけて良いか分からない」「準備が複雑そうで、なかなか行動に移せない」と感じていらっしゃるかもしれません。しかし、家族の安全は、いざという時の安心に直結します。
このサイト「マイ防災プランナー」は、個人の状況に合わせた最適な防災計画を立てるための情報を提供しています。ここでは、忙しい共働き子育て世代の皆さまが、無理なく、そして着実に防災準備を進められるよう、「1日10分」という短い時間から始められる具体的なステップをご紹介いたします。家族全員が安心して過ごせる未来のために、今日から一歩を踏み出してみませんか。
1. まずは現状把握と家族会議(1日10分×数日)
防災計画の第一歩は、現状を正しく理解することです。これは一度に全てを終わらせる必要はありません。数日に分けて、お子さんの就寝後や朝の準備時間など、わずかな隙間時間に進めましょう。
- 家族の状況を整理する:
- ご家族それぞれの健康状態、アレルギー、持病、服用している薬などを確認し、リストアップします。特に小さなお子さんの場合、おむつのサイズやミルクの種類なども把握しておくと安心です。
- 普段の生活パターンや、ご夫婦がそれぞれ職場から帰宅するまでの経路、お子さんの幼稚園や学校から避難場所までの経路なども確認しておきましょう。
- 地域のハザードマップを確認する:
- お住まいの自治体が発行しているハザードマップ(洪水、地震、土砂災害など)を確認し、自宅や職場、お子さんの通園・通学路にどのような危険があるかを把握します。オンラインで公開されていることが多いため、スマートフォンの画面で手軽に確認できます。
- 避難場所・避難経路を家族で確認する:
- 指定されている広域避難場所や一時避難場所を確認し、実際に家族で歩いてみる時間を持ちましょう。子供と一緒に「探検ごっこ」のように楽しみながら経路を覚えるのも良い方法です。
2. 備蓄の第一歩:ローリングストックを始める(1日10分×数日)
「防災備蓄」と聞くと、一度に大量の食料や水を買い込むイメージがあるかもしれませんが、忙しい共働き家庭には「ローリングストック」という方法がおすすめです。これは、普段から消費する食料品や日用品を少し多めに購入し、使った分だけ買い足していく方法です。これにより、常に一定量の備蓄を保ちながら、賞味期限切れを防ぐことができます。
- 食料品の備蓄:
- レトルト食品、缶詰、フリーズドライ食品、乾麺など、調理不要または簡便な加熱で食べられるものを中心に選びます。最低3日分、できれば7日分を目指しましょう。
- お子さんの好きなレトルトカレーやふりかけ、おやつなども忘れずに備蓄リストに加えます。
- 水の備蓄:
- 飲料水として、一人あたり1日3リットルが目安です。ペットボトルの水を多めに購入し、古いものから消費していくようにします。
- 日用品の備蓄:
- トイレットペーパー、ティッシュ、ウェットティッシュ、生理用品、常備薬、乾電池などを多めに備蓄します。
- 乳幼児がいらっしゃる場合は、おむつ、粉ミルク、離乳食、ベビーフードなども普段より多めにストックしておくことが重要です。
3. 緊急時の連絡手段を確立する(1日10分)
災害発生時、家族が離れた場所にいる場合を想定し、安否確認の方法を決めておくことは非常に重要です。
- 災害用伝言ダイヤル「171」の利用方法を知る:
- NTTが提供する災害用伝言ダイヤル「171」は、被災地の方が自分の安否情報を音声で登録し、他の地域の方や家族がその情報を聞くことができるサービスです。家族間で、緊急時は「171」を利用する旨を共有しておきましょう。実際に試用できる期間も設けられています。
- 家族間の安否確認ルールを決める:
- 携帯電話が繋がりにくい状況を想定し、どの連絡手段を優先するか、また安否確認ができない場合の集合場所などを決めておきます。
- 遠方に住む親戚や友人を「連絡ハブ」として定め、家族の安否情報をそこに集約するルールも有効です。
- 連絡アプリの活用:
- LINEやメッセンジャーなどのSNSアプリは、音声通話が困難な場合でもテキストメッセージなら繋がりやすいことがあります。家族専用のグループを作成し、緊急時の連絡手段として活用方法を確認しておきましょう。
4. 子供と一緒に防災教育を楽しく行う(月に一度、30分程度)
お子さんにとって防災は難しいテーマかもしれませんが、遊びや日常の中に溶け込ませることで、抵抗なく学ぶことができます。
- 防災ごっこや絵本を活用する:
- 地震が起きた時に身を守る「ダンゴムシのポーズ」や、家具の下に隠れる練習を「かくれんぼ」のように遊びながら行います。
- 防災をテーマにした絵本を読み聞かせ、災害が起きたらどうするかを一緒に考えます。
- 防災頭巾やヘルメットを試着する:
- 防災グッズを「特別なもの」とせず、普段から触れる機会を作りましょう。防災頭巾をかぶってみたり、子供用ヘルメットを試着したりすることで、いざという時にスムーズに行動できるようになります。
- 避難訓練に参加する:
- 地域の防災訓練や、学校・幼稚園で行われる避難訓練には積極的に参加しましょう。本番さながらの体験は、子供たちの記憶に強く残ります。
5. 防災グッズの準備と定期的な点検(年に一度、半日程度)
防災グッズは、緊急時に家族の命を守る重要なツールです。一度準備すれば終わりではなく、定期的な見直しと補充が必要です。
- 一次持ち出し品と二次持ち出し品を分ける:
- 一次持ち出し品:避難時にすぐに持ち出す、必要最低限のものです(懐中電灯、携帯ラジオ、水、食料、救急用品、現金、貴重品、乳幼児用品など)。リュックにまとめて玄関や寝室に置いておきましょう。
- 二次持ち出し品:避難生活を送る上で必要なものです(衣類、寝具、洗面用具、予備の食料・水など)。
- 家族構成に合わせたグッズ選定:
- 小さなお子さんがいる場合は、おむつ、粉ミルク、離乳食、お気に入りのぬいぐるみや絵本、体温計、お薬手帳のコピーなどを追加します。
- 家族分の衣類や下着も、季節に合わせて用意しましょう。
- 定期的な点検・見直し:
- 年に一度、例えばお子さんの誕生日や年末年始など、家族にとって区切りの良いタイミングで、防災グッズの中身を点検する日を設けましょう。賞味期限の確認、電池の交換、季節に合わせた衣類の入れ替えなどを行います。
まとめ
忙しい日々の中で防災対策に取り組むことは、決して簡単なことではありません。しかし、「1日10分」という短い時間から始めることで、着実に、そして無理なく家族の安全を守るための準備を進めることができます。
大切なのは、完璧を目指すことではなく、今できることから一歩ずつ始めることです。ご紹介したステップを参考に、ご自身のライフスタイルに合わせて少しずつ実践してみてください。そして、この「マイ防災プランナー」サイトでは、さらに詳細な情報や、便利なチェックリスト、最新の防災ツールなどを提供しています。ぜひご活用いただき、ご家族にとって最適な防災計画を立てる一助となれば幸いです。